滋賀大学経済学部では、サービス・イノベーション教学調整会議を中心に、サービス・イノベーション教育カリキュラムづくりを進めています。本学のサービス・イノベーション人材育成事業は、2008年度(平成20年度)は文部科学省委託事業として取り組みを進めてきましたが、2009年度(平成21年度)からは文部科学省「拠点形成費等補助金(産学連携による実践型人材育成事業)」として取り組んでいます。本学と同じく、文部科学省の補助金でサービス・イノベーション人材育成事業に取り組んでいるのは、全国で13大学です。その内訳は、2007年度(平成19年度)採択校は、東北大学、筑波大学、西武文理大学、東京工業大学、京都大学(経営管理大学院)、明治大学の6校、2008年度(平成20年度)採択校は、早稲田大学、慶応義塾大学、京都大学(薬学研究科)、神戸大学、関西大学、北陸先端科学技術大学、滋賀大学の7校、合計13校が取り組んでいます。13校は年に4回程度情報交換会を開催するなど、情報交換と議論を通じてより良い教育カリキュラムづくりに向けたネットワークを形成しています。
我々の使命は、標準的な教育カリキュラムの中核部分を確定し、汎用性が高く他大学へも移植可能なカリキュラムを研究開発することだと考えています。そのためには、サービス・イノベーションに関する研究動向を踏まえ、今期大不況の中における社会経済改革に関わる国家レベルの戦略も考える必要もあると思います。
そこで、今回は、サービス・イノベーションをめぐる政府機関の最近の動きや諸機関の研究成果などについて、私が容易に知り得た範囲で少しまとめておきたいと思います。一部は、昨年4月11日付のブログでも既に紹介していますが、念のために再掲しておきました。
■サービス産業生産性協議会■
サービス産業生産性協議会が2007年6月22日設立されています。事務局は、財団法人日本生産性本部(旧 財団法人社会経済生産性本部)内に設置されています。
□サービス産業生産性協議会パンフレット
この協議会の設立に向けて、経済産業省商務情報政策局サービス政策課が事務局となった「サービス産業のイノベーションと生産性に関する研究会(牛尾治朗座長)」により、協議会づくりの基本構想を検討しています。その検討結果の報告書が、『サービス産業におけるイノベーションと生産性向上に向けて 報告書』です。2007年4月段階における政府機関の検討の一つの到達点であると思われます。
■独立行政法人 産業技術総合研究所 サービス工学研究センター■
独立行政法人産業技術総合研究所にサービス工学研究センターが2008年4月1日に設立されています。政府研究機関でもサービス・イノベーション研究のセクションを正式に立ち上げたことになります。
■地域イノベーション研究会 報告書■
経済産業省地域技術課の研究会が、2008年6月に『地域イノベーション研究会報告書「地域発イノベーション加速プラン」』を公表しています。地域イノベーションの様々な施策が良く判ります。
また、経済産業省地域経済産業グループ地域技術課のプレス・リリース「「地域イノベーション研究会報告書」の公表について」には研究会の詳細も掲載されています。
■東京大学・サービスイノベーション研究会■
東京大学産学連携本部は、2006年11月からサービスイノベーション研究会を立ち上げています。これまでの東京大学サービス・イノベーション研究会の研究成果やシンポジウムにおける講演の資料などがアップされています。
下記の二つの資料は、東京大学・サービスイノベーション研究会の提言と研究報告書です。
□『提言 イノベーションのためのサービス情報基盤の確立に向けて(2009年2月23日)』
□『報告 サービスを科学することによるイノベーションに向けて (2009年2月23日)』□
2009年4月19日日曜日
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